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#そこのお嬢さん。夜道の一人歩きは危険ですよ。 |
CATEGORY : [小説] |
いや、マジで危ないですよ。
私、今日危なかったんですからッ!! ちょっとした段差に躓いてこけそうになったんですよ。 あ、多分皆さんが想像していたことと少し違う? はいはいはい。 皆さんは冬月が変な人に話しかけられたとかそんなことを思っていたんですねー。 けど、偶に知らない人に話しかけられますよ。 「君、何歳?」って。 少し前には学校の制服着ていても「君、高校生?」って聞かれましたよ。 あ、話が逸れてる。 何だっけ? あ、OK。OK。 夜道がどうして危ないか、か。 いや、ホントにつくづく今日は眼鏡の大切さが分かりましたよ。 眼鏡を掛けてる方。暗い場所で眼鏡を外さない方がいいですよ。 うん。 足元見えませんよ。 面倒臭くてもコンタクトすればよかった・・・。 で、さっきの記事に書いたとおり小説うpします。 今日はジローと裕太。 短く言うとジロユタ。 多分、マイナーだと思います。 では、読みたい方はどうぞ。 俺の名前は不二 裕太。 青学の不二 周助の弟だ。 みんなは俺のことを『不二弟』と言う。 誰も俺自身を見ていない。 見るのは、天才・不二の弟という肩書きだけ。
~俺の名前~
「あ・・・。」 ここはルドルフの寮から少し離れたテニスコート。 俺は偶然その人と会った。 「芥川さん・・・。」 「え~と、君は確かライジングの・・・」 俺に指を指して、その人の動きは止まった。 「・・・不二です・・・。」 芥川さんは、はっとした顔になった。 「あの凄い奴と一緒の苗字だ~。」 兄貴のことか・・・。 「弟です・・・。」 「へ~、そうなんだ~。どうりで強いはずだよ~。」 けど、俺はこの人に15分で負けた。 「弟くんは、今から練習?」 弟くん・・・。確か青学に入学した時も言われたな・・・。 どうせこの人も、俺のことは天才・不二 周助の弟としか思っていない。 「・・・はい。そうッスよ・・・。」 「じゃあ、試合しよ?」 「いいッスよ・・・。」 「じゃあ、サーブは弟くんからでいいよ~。」 「はい・・・。」 嘗められてる・・・。 「いきますよ。」 「俺は、いつでもOKだよ~。」 パンッ 俺のサーブで試合は始まった。
「弟くんやっぱり強いね~。」 「お、俺だって、がんばったんッスよ?」 けど、試合の結果は4-6で俺の負け。 やっぱり凄いや芥川さん。 「俺、もう眠たいから帰るね~。」 「あ、はい。今日はありがとうございました。」 「こっちこそ、ありがとね~。」 芥川さんは、俺に手を振って帰っていった。 「今日も会ったね。」 「芥川さん。」 「今日も相手になってくれる?」 「いいッスよ。」
今日も俺のライジングより芥川さんのボレーの方が一枚上手だった。 「ふ~・・・。疲れたぁ~。」 「そうッスね・・・。」 「・・・俺ね、兄貴がコンプレックスだったんだ・・・。」 「えっ?」 いきなりの話で、俺は驚いた。 「兄貴は勉強出来るし・・・、運動神経良いし・・・。」 「えっと・・・。」 「いっつも、兄貴と比べられた・・・。」 「・・・。」 「だから、裕太くんの気持ち分かるよ・・・。」 「芥川さん・・・、名前・・・。」 「調べた。『弟くん』だと不二と比べてるみたいだから・・・。」 こんなこと観月さん以来だ・・・。 「兄貴もテニスやってて、いつも勝てなかった・・・。」 「・・・。」 俺と同じだ・・・。 「けど、俺は兄貴に勝ちたくっていっぱい練習して、得意なボレーで兄貴に勝った。」 「芥川さん・・・。」 「だから、裕太くんもライジングで不二に勝ちなよ。俺、応援するから。」 「はいっ!!」 テニスコートに俺の声が響いた。
俺の名前は不二 裕太。 青学の不二 周助の弟だ。 みんな俺のことを『不二弟』と言う。 誰も俺自身を見ていない。 けど、この人は違う。 俺のことを名前で呼んでくれる。 嬉しい。 多分、この気持ちは―――――・・・。
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