プレゼントなんて何でもいいんです。

貴方からもらえるなら。

いえ、もう、なくてもいいです。

貴方がいてくれたら。

それだけで・・・。






貴方と俺の宝物






今日は７月２０日俺の誕生日だ。

運がいいのか悪いのか、大阪の学校は一昨日が終業式。

誰一人会って「おめでとう」と言ってくれた人はいない。

でも、朝から色々言われるんも厭やしな。

しかし、メールは何件も入っている。

「おめでとう」って何度も言われた。

でも・・・。

一番祝って欲しい人に言われてない・・・。

謙也さん・・・。

何やってんねん。

アホ。

そんな時だった。

「ひかるー！！！」

外から大きな声が聞こえた。

朝から迷惑な気もするその声の主は俺のよく知ってる人物。

ガラッと窓を開けるとそこには

「謙也さん・・・」

「光、誕生日おめでとなっ！」

近所迷惑考えろや・・・って一瞬思ったけど、彼の笑顔を見てるとそんなのどうでもよくなった。

「おーきに」

「プレゼント渡すから下来てぇや」

「はーい」

プレゼントなんて用意しとったんや・・・。

絶対お金ないと思ってた。

ヤバイ・・・ものすっごい嬉しい。

家の階段を少し、ほんの少し早く降りた。

ホントはもっと早く会い。

でも、素直にならない俺の心。

少し緊張しながら家のドアを開けた。

平常心・・・。

「光」

「謙也さんおはようございます」

「おはよう。改めておめでとう」

その笑顔が少しくすぐったい。

「ありがとうございます」

「何や、もっと嬉しそうな顔せぇや」

「十分喜んでますよ」

「・・・まぁ、ええわ」

「で」

まだか？

プレゼントは？

「何や？」

「・・・プレゼントは？」

「俺の笑顔」

「はぃ？」

間の抜けた返事をしてしまったのは自分でも分かる。

「はぁ・・・」

「なーんて、嘘や」

そう言って、俺の顔を持ち顔を近づけた。

そこまでは自分でも理解していた。

そこからの行動が理解できない。

謙也さんの顔がどんどん近づく。

思わずギュッと目を瞑った瞬間、俺の唇に何かが触れた。

「・・・え？」

それがキスと気づくのは遅くなかった。

「今日はずーっと光が気ぃ済むまで一緒にいたる」

「若しかして・・・それがプレゼントっスか？」

心臓がまだドキドキしている。

「厭か？」

「いえ・・・、お、おーきに」

「ほな、行こか」

「はい」

神様、今日が夏休みでホンマよかったわ。

おーきに。

謙也さんもおーきに。

そして、俺の最高の誕生日は過ぎていく。







　　　　－ＥＮＤ－






＊アトガキ＊

財前クンおめでとー！！（本日多分４回目です。

今年は１８日が終業式でした。

私の学校には終業式はないですが・・・。

てか、終業式じゃなくても休みか・・・。

朝から人ん家の前でキスする謙也クンって・・・。

もう！

大胆な子ッ☆

さすが浪速のスピードスター、行動も早いね！

もう、夜中なのでテンションが可笑しいのでここらへんで・・・。

以上、アトガキでした。